インターフェロンはC 型肝炎やガンの薬として有名ですが、本来、インターフェロンは、ウィルスに感染した時に、体内で作られる免疫活性物質なのです。
世界中の研究により、ウィルスの働きを抑え、免疫増強(免疫調整作用)、がんの増殖を抑えたりすることがわかっています。
インターフェロンは、免疫細胞を活性化し免疫力を上げて間接的にウィルスの増殖を抑制します。
帯状疱疹・ヘルペスの悪化・再発の防止にはインターフェロンの量を減らさないようにすることが必要です。
サイトカインの1 つであるTGF-βは、細胞の分化や増殖に
関わったり修復に関与する面もありますが、最近では
循環TGF-β(活性型)が様々な疾患のと深い関係があることが
判明しました。
現在、臨床的にも非常に
注目されている体内因子です。
治療効果が思わしくない場合や難治性の疾患と疑われた場合、
TGF-βの抑制をご検討ください。
サイトカイン | 産生細胞 | 作用 |
インターフェロンα | 白血球 | 抗ウィルス作用、MHCクラスI発現増強、NK細胞活性化 |
インターフェロンγ | T細胞、NK細胞 | 抗ウィルス作用、MHCクラスI発現増強、NK細胞活性化 |
TGF-β1 | 軟骨細胞、マクロファージ、T細胞 | 細胞増殖抑制、抗炎症作用(Th1細胞の抑制・マクロファージの抑制)、細胞外マトリックス産生、Iga産生誘導 |
TGF-β2 | 軟骨細胞、マクロファージ、T細胞 | 細胞増殖抑制、抗炎症作用(Th1細胞の抑制・マクロファージの抑制)、細胞外マトリックス産生、Iga産生誘導 |
IL-1b | 単球、マクロファージ、樹状細胞 | T細胞活性化、マクロファージ活性化、IL-6産生誘導、内皮細胞E-セレクチン発現誘導、肝細胞刺激、発熱 |
IL-1ra | IL-1拮抗物質 | |
IL-2 | 活性化T細胞 | T細胞増殖、B細胞の増殖・分化、NKの増殖・活性化 |
IL-4 | 活性化T(Th2)細胞、NKT細胞、肥満細胞、好塩基球 | B細胞活性化と増殖、IgE、IgG4産生誘導、Th2細胞への分化誘導、肥満細胞への増殖誘導 |
IL-5 | 活性化T(Th2)細胞、マスト細胞 | 好酸球増殖・分化、IgA産生誘導、CD5+B細胞の分化 |
IL-6 | 活性化T細胞、マクロファージ、内皮細胞 | T細胞とB細胞の増殖・分化、肝細胞での急性期蛋白産生誘導、血液幹細胞分化・増殖誘導、血小板増加 |
IL-7 | 骨髄ストローマ細胞、胸腺ストローマ細胞、脾臓活性化T(Th2)細胞 | プレB細胞とプレT細胞の増殖誘導 |
IL-9 | 活性化T(Th2)細胞 | 肥満細胞増殖、T細胞増殖 |
IL-10 | Th2、マイクロファージ、EBウィルス | マイクロファージのIL-1βIL-12など生産抑制、共刺激分子の発現抑制、Th1細胞のIFN-γなど生産抑制、Th2細胞への分化促進 |
IL-12 | B細胞、マクロファージ、樹状細胞 | NK、T細胞のIFN-γ産生、NK細胞の活性化、Th1細胞の誘導 |
IL-13 | 活性化T(Th2)細胞 | B細胞活性化と増殖、IgE産生誘導、マクロファージの抑制 |
IL-15 | 活性化T細胞、NK細胞 | IL-2様作用、T、B、NK細胞の増殖・分化 |
IL-17 | ||
TNF-α | マイクロファージ、樹状細胞 | 局所炎症、内皮細胞活性化、アポトーシス誘導、NF-κB活性化、発熱、血液凝固 |
G-CSF | 血管内皮細胞、マクロファージ、骨髄ストローマ細胞 | 顆粒球の増殖分化 |
GM-CSF | 骨髄ストローマ細胞、活性化T細胞、線維芽細胞、マクロファージ | 骨髄単球系の増殖分化 |
ケモカイン | 産生細胞 | 作用 |
IL-8 | 単球、マクロファージ、線維芽細胞、血管内皮細胞、肥満細胞、表皮細胞 | |
IP-10 | 単球、線維芽細胞、血管内皮細胞 | |
MCP-1 | 単球、線維芽細胞、血管内皮細胞 | |
MIP-1α | マクロファージ、単球、T細胞、B細胞、好中球、肥満細胞 | |
MIP-1β | 単球、T細胞、B細胞、好中球 | |
RANTES | T細胞、単球、マクロファージ、線維芽細胞、血管内皮細胞、血小板、好酸球、気道上皮 | |
eotaxin | 気道上皮、血管内皮細胞、線維芽細胞 |
免疫応答の抑制的制御を司るT 細胞です。免疫応答機 構の過剰な免疫応答を抑制するためのブレーキや、 免疫の恒常性維持で重要な役割を担っています。 免疫反応を抑制的に制御しているため、数値などの変 化をとらえることが重要です。